パドルの性能を決定づける心臓部、それが「素材」です。
打球面の素材や、内部のコア構造によって、ボールを打った時の感触(打感)やボールの飛び方は大きく変わります。
ここでは、代表的な素材であるカーボンとグラスファイバー、そして内部構造であるポリマーコアとハニカム構造に焦点を当て、それぞれの特徴を詳しく解説します。
素材の個性を知ることで、あなたの理想とするプレーがより明確になるでしょう。
- カーボン(T700系)|反発・耐久性に優れる最新素材
- グラスファイバー|柔らかい打感で扱いやすい
- ポリマーコア・ハニカム構造の違いと特徴
これらの素材が織りなす特徴の違いを理解し、あなたに最適な打感を見つけてください。
カーボン(T700系)|反発・耐久性に優れる最新素材
近年、高性能パドルの主流となっているのが「カーボンファイバー」を打球面に採用したモデルです。
特に「T700系」と呼ばれる高品質なカーボンは、軽量でありながら高い剛性(硬さ)を誇ります。
この特性により、ボールを打った瞬間に素早くエネルギーを伝え、鋭い反発力を生み出します。
少ない力でスピードボールを打ちたい方や、キレのあるショットで攻撃したいプレイヤーにとって、強力な武器となるでしょう。
耐久性にも優れているため、長く愛用できる一本を探している方にもおすすめです。
- 特徴: 高い反発力、硬質な打感、優れた耐久性、軽量性。
- 向いているプレイヤー: パワーとスピードを重視する中〜上級者、攻撃的なプレースタイルの選手。
- 注意点: 素材の特性上、グラスファイバーに比べて打感が硬く感じられることがあります。
グラスファイバー|柔らかい打感で扱いやすい
「グラスファイバー」は、カーボンファイバーに比べて柔軟性に富んだ素材です。
ボールがパドルに接触している時間がわずかに長くなるため、「ボールを掴む」ような柔らかい打感が特徴です。
この「しなり」が、ボールコントロールを容易にし、特にディンクやドロップショットなどの繊細なタッチを要求される場面で威力を発揮します。
これからピックルボールを始める初心者の方や、ボールを正確にコントロールして試合を組み立てたいプレイヤーに最適な素材と言えるでしょう。
- 特徴: 柔らかい打感、優れたコントロール性能、ボールの吸収性が高い。
- 向いているプレイヤー: 初心者、コントロールを重視するプレイヤー、繊細なタッチを求める選手。
- 価格: 一般的にカーボン製に比べて、比較的手頃な価格のモデルが多い傾向があります。
ポリマーコア・ハニカム構造の違いと特徴
パドルの内部、いわば骨格にあたる部分が「コア」です。
現在の主流は「ポリマーコア」で、その多くが「ハニカム構造(蜂の巣状)」をしています。
このハニカム構造が、軽量でありながら高い強度を保つ秘密です。
ポリプロピレンなどの樹脂で作られたコアは、打球時の衝撃と振動を効果的に吸収し、安定したショットと静かな打球音を実現します。
コアの厚み(13mm、16mmなど)によっても性能が変わり、厚いほどコントロールと打感の柔らかさが増し、薄いほどパワーと反発力が高まる傾向があります。
- ポリマーコア: 軽量で耐久性があり、衝撃吸収性に優れる。現在のパドルの主流。
- ハニカム構造: 強度と軽量性を両立させ、スイートスポットを広げる効果も期待できる。
- コアの厚さ: プレースタイルに合わせて選択。コントロール重視なら厚め、パワー重視なら薄めが選択肢になります。
